100を超える、といわれるコーチングスキル。
その中で、最も基本であり、最も重要、
そして最も難しいかもしれないのが
「聴くスキル」です。
コーチングは
「聴く」ことからはじまるコミュニケーション。
プロコーチは傾聴のプロともいえます。
私たちは、
「自分の聴きたいこと」を
「聴きたいように聴く」ようにできています。
数人で同じ話を聞いていたはずなのに、
人によって、
聴いていた内容が違うことって・・・ありますよね。
それぞれが“自分にとって”価値ある情報を
無意識に選んで聴きとっているわけです。
例えば、デパートでのアナウンス。
絶えず流れているはずなのに、聴いていません。
けれど、
もし自分の名前が呼ばれたら・・・
あなたは気づくはずです。
不思議ですよね。
意識を向けていなくても、自然に耳が立ちます。
新聞には、膨大な情報量が掲載されています。
それなのに、何気なく読んでいても
自分の仕事に関わるもの、近所の話題には目が留まっていませんか?
知り合いの名前が出てきたら気づくこともあります。。
こんなふうに、
大切なことを聞き逃さない、見逃さないのは
人間の持つ素晴らしい機能です。
リスク回避するためにも大事な働きですよね。
けれど、
自分にとっての大切なことが、
相手にとっての重要なこととは限りません。
社員や部下の声
お客様の声
師と仰ぐ人の声
子どもの声
ちゃんと聞いているつもりでも
刺激となって受け止めやすいのは、
「自分にとっての」大切な部分。
あなたが聴いていないところに、
相手が最も価値をおいている答があるかもしれませんね。
まず、
「私は全部を聴くことができていない」
という真実を認めることからはじめましょう。
その人を成長させる鍵、
ビジネスの可能性を広げる鍵は、
こちらが聴き落としているところにあるかもしれないのです。
そして、
「相手が言いたいこと」
にアンテナを立てて聴いてみましょう。
聴く軸を、自分中心から相手中心に移します。
何が聴こえてくるでしょうか?
楽しんでチャレンジしてみてください。
あなたの熱心な聴く態度に
相手の人は、安心して
「聴いて欲しいこと」「本当のこと」をきっと話してくれますよ。
その気持ちに応えるためにも
さらに「相手の話したいこと」に集中して聴いていきましょう。