質問は大きく分けて2つの形があります。
ひとつは、「クローズドクエスチョン」。
日本後にすると「閉じた質問」となりますね。答の範囲が限られている質問です。
考えなくてもすぐに答えられるのが特徴です。
例)
Q. 朝ごはん食べましたか?
Q. ご家族はお元気ですか?
Q. お住まいはどこですか?
Q. 今日はお仕事お休みですか?
ほとんどが「はい」「いいえ」で答えられます。
住まいを訊かれても、答はすでに明らかで思考する必要がありません。
これに対して、もう一つの質問は考えさせる質問「オープン・クエスチョン」です。
「開いた質問」つまり、限定していない、自由な答を出す質問です。
例)
Q. 気持ちよく一日をスタートするには、何時に起きたいですか?
Q. もし、自由に選べるとしたら、どこに住んでみたいですか?
Q. あなたにとって「最高の一日」を過ごすとしたら、誰といたいですか?
Q. その目標を達成するためには、何が必要ですか?
Q. なぜその会社で働きたいと思ったのですか?
Q. どうすれば、自分のやりたいことに時間を集中できると思いますか?
いわゆる5W1H、疑問詞を使う質問です。
「When:いつ」「Where:どこで」「Who:だれが」「What:何を」「Why:なぜ」と、
1つのH「How:どのように」をフレーズの中で使います。
この形で質問をされると、自分の中に答を探しにいく時間が必要ですね。
そして、出てきた答は人によって違います。
答には、その人の世界観や価値観、ニーズや欲求が感じられます。
コーチングでは、普遍的な正しい答は重要ではなく、
その人にとっての正直な答を扱っていきます。
クローズド・クエスチョンは、答えやすさが利点。
対して、オープン・クエスチョンは、すぐに答を出せず考える時間を必要とします。
自分と向き合い、自分で答を出すことは簡単ではないかもしれません。
けれど、人は基本的に、説得されるのは嫌で、
自分で出した答には納得し、責任をもって行動に移す可能性が高いです。
だから、アドバイスするより質問の方が自発的な行動を引き出せるわけです。
プロのコーチは、オープン・クエスチョンを状況に合わせて上手く使っていくことで、
相手の想いや本音を引き出し、新たな選択肢を本人が自分で見つけて、
自分が決めた方向に進むよう思考を促していきます。
“答は持っている人に訊く”。これがコーチングの鉄則。
自分にとっての最良の答を出せるよう、コーチは話を聴き、認め、
そして効果的な質問、特にオープン・クエスチョンをすることで
クライアントを応援します。