Vol.1 コーチは誰でもなれるのか?

私がコーチングを初めて知ったのが2000年の秋。

日本では、1997年に日本初のコーチ養成機関が生まれました。

その当時は、「誰でもコーチになれる」と言われていました。
私にとっては、コーチトレーニングプログラムの受講料は高額でしたから、
そういうフレーズでもなければ自己投資できなかったかもしれません。

とはいえ、コーチという職業がある、という実感もなかったし、
人と話をするだけでひと月のお給料分を稼げるとは、到底思えませんでした。

精神科のカウンセリングであれば、病気を治したい患者さんが確かに存在するので、仕事になるのは間違いありません。
けれど、コーチングは、健康な人に対して行なうのですから、
なくても構わないんじゃないかな?
人に話すだけで数万円払う人っているんだろうか???
と疑問を抱いていました。

「そんなことして食べていけるの?」と知人に言われ、返せなかった。

トレーニングがスタートすると、養成機関からすぐにクライアントを持つように言われました。
「どうやって?」って思いますよね。
プログラムでは、クライアントを探す方法は教えてくれませんから、とりあえずは知り合いに声かけ。

当時の初心者コーチのコーチ料の相場は1ヶ月1~2万円程度だったと思います。
知人の善意もあって、なんとか5人の有料クライアントを持つことができました。
これで認定コーチ資格の受験条件を満たし、資格を取ることができました。

ここまで来ると、「私はコーチです」と言える気分になれました。
資格がすべてではないけれど、試験を受ける条件をクリアした段階で、ある程度の経験もしていたからです。
対価をいただいてコーチングを一定期間提供した事実ができ、自分のコーチとしての価値を自分自身で認めることができました。

さて、「コーチは誰でもなれるのか?」の答ですが・・・・

「なれます」「なれません」のどちらも正解、というのが私の答。

コーチは国家資格ではないので、「自分はコーチです」と言えば、それでOK。
ですが、中身を問うとしたら、学んで技術を身につけただけでは「コーチ」とは言えないと思います。
他人から「あなたはコーチだ」と評価をもらえるだけの価値の提供をしてこそ「コーチ」です。
お金をきちんといただいて、コーチングすることが大事。まずは、対価を適正にいただく勇気を持つことが大切です。
無料でコーチングをしている人は、いつまでたっても「練習」から抜け出ることができません。気持ちの立ち上げが弱いです。責任を負うことから逃げているかもしれません。

コーチは、クライアントに障壁を越えて目標達成するよう促します。
それなのに、コーチングをする側が自分の価値に価格をつけることを恐れていたら、
クライアントの求めるコーチングができるはずがありません。

もしあなたがコーチになりたい、と思うなら

技術をしっかり身につけることと同時に、自分の価値を高め続けるためにきちんとお金をいただきましょう。

これは、金銭欲ではなく、成長意欲の問題。

コーチングの目的のひとつは、相手の成長です。まずは自分が成長する意欲を立ち上げましょう。
もし、あなたがこれからコーチになるつもりであれば、ぜひ有料でコーチングをしてコーチとして相手から扱ってもらってくださいね。

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